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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第6章 RANUNCUIUS





全て滞り無く終わったイベント。
撤収を完了させて室内は、ガランと静まり返っていた。

あれからトラブルというトラブルは無く、円滑に進み。
時刻は、22時半を迎えようとしていた。


ガチャ、微かな扉の開閉音。
スタッフは既に打ち上げ会場に向かい、下手したら終わっている時刻。

打ち上げは他の子に任せたし、社長も行っているはず。


「遅い」

『えっ?社長?!打ち上げは?』

振り返った先には、仁王立の社長の姿。

「そんなもの既に終わった。
お前は、財務処理に何時間掛ける気だ?」

『すみません、何か感傷に浸っちゃってました』

床に座り込んでいた私の元へドスドスと近付く社長は、勢い良く私を引っ張り上げた。

「ボアのヤツが五月蝿い。早く行って対処しろ」

『・・打ち上げ終わったんですよね?』

二次会だ。
お前を早く連れて来いと、ボアに散々言われてまるで小間使いだ
と、吐き棄てる社長。

場所を尋ねるとお前が知ってるいると言われ、あの店が脳裏に浮かんだ。


『じゃ、早速行ってきますね』

歩き出そうとした私の手を掴み、引き止める社長。

「俺も行く」

『・・・・えっ?』

「俺も行くと言ったんだ」

『で、でも社長 ハンコックが苦手で
「お前に任せきりなのも忍びないと思って、なぁ。
それとも俺が行くのに何か問題でもあるのか?」

私を労わる様な事絶対に思ってもいないはず、その証拠に社長は口角を片方上げていた。


『・・いえ、問題ありません』

「なら、さっさと行くぞ」

引っ張り歩き出した社長の後を必死に追い掛ける。

待たせていたのか直ぐにタクシーに乗り込んだ私達は、行き先の住所を運転手に告げた。

その時の社長の眉の寄り方。

私は何故か身震いを感じ青ざめる。

あぁ、ハンコック・・
今日ぐらい何故ルフィに会うのを止めなかったの・・・

快調に飛ばすタクシーが少しでも渋滞に巻き込まれる様にと願うしか私にはなかった。





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