第8章 一松の嫉妬
主人公視点
わたしのアパートの近くには、大きな原っぱのある森林公園がある。
都会化した町中にひっそりと佇むこの公園は、昼は子連れのママ達がちらほらいるものの静けさが漂い、夜になると更に静寂を極める。
今日は流星群が降るとニュースでやっていたので、わたしと一松くんは公園まで足を運び、原っぱに座り込み夜空を見上げているんだけど…。
「うーん、見えないね」
「…っつーか、山とか行かないと見えないんじゃ」
「そうかも」
「…猫座探す」
一松くんはそう言うと、ゴロンと寝転び、わたしの膝に頭を乗っけた。
2人で星空ながめていると、星空を詠ったあるポエムを思い出す。
「ねぇねぇ、このポエム、誰の作品だと思う?」
「あ?」
わたしはうろ覚えなそのポエムを語り聞かせた。
・・・