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お嬢様のお悩み

第9章 榊原梓人と双子



「颯良、違う。庇うわけじゃないんだ
 俺には颯良が傷ついているように見える」

あのころ、
俺とお前は笑っていたはずなんだ

何もかもが手に入ってて、
未来なんか明るくて。

だけど、
やっぱり不幸というものは突然だった

「行こう。お嬢様が呼んでるよ?」

「....ああ」

教えてくれよ、
心の傷を治す薬を。

やっと、やっとなんだ。

月李がこんなにも笑ってくれたんだ


「ごめんな、月李
 俺、やっぱ守りきれてない...」








あるところに2人の双子の兄弟が居ました。
2人はいつも一緒で、離れる事はありませんでした

しかし、ある日。
双子の片割れが恋をしました

兄はその恋を応援すると、たくさん協力しました

そんなとき、1人の男と知り合います
彼は双子の片割れの恋を応援すると言いました

毎日毎日、
二人きりにさせるように行動しています

が、
双子は見てしまったのです。


彼、もとい榊原梓人が

双子の片割れもとい月李の片思い相手と
キスをしているところを...



2人の怒りは、
積もり積もって。


梓人に言いました。


「二度とそのきたねェ面見せんじゃねぇ
 俺らに話しかけてきたりしたら、

 まじで覚えてろよ」



それは、
悲しき傷の物語でした。

 
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