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私の敵はヒーロー

第4章 人命救助訓練とヴィラン連合


弱い。弱すぎて、これじゃあ生徒対策にもなりゃしない。

「ひぎゃぁぁぁ!! た、たたた助けて!!」

有象無象たちはボスに助けを求めたが、ボスは彼らを見ておらず、私に冷たい目線を送っていた。…嫌な予感しかない。

「……そんなガキ一人殺せねぇのか」

…ん?あいつは相澤先生と戦闘してたんじゃ…

「相澤先生!!」

そこには、脳無によって手足を潰された相澤先生がいた。

「……犬猫山……にげろ…」

……オールマイト対策をオールマイトが出ないまま使うとは。頭おかしいんじゃないかこいつ。だけど…まぁ先輩がこの状況なら後輩の13号もまた黒霧さんによって殺られているだろう。ふむ。形成はヴィラン側にあるの……

「……よそ見か? 余裕だなぁ」

「っ!?」

気づけば目の前に手を伸ばした彼…死柄木弔がいた。私はその攻撃を避け、彼と距離を取る。

「…………」

何の真似……そんなの聞かなくても分かる。死柄木は私が大嫌いなのだ。それこそ殺したいくらいに。血走った目をした死柄木が再びこちらへ攻めてくる。

「………あぁ、やっとお前を殺せるのかぁ。最高だね」

「………最悪だね」

私は彼の腕を払いながら言った。

「………なんでお前なんだ?なんでなんでなんでなんでなんでなんで!!」

………あぁ、始まった。首をかきむしり、充血した目で私を見る。気がつけば私は地面に倒れており、あいつはその上に乗っていた。

「………弱い。何故先生はお前を……」

ギョロリとした目で私を睨む死柄木。………いつ見ても不愉快なその目。しかも頭打ったし。

「………さぁ? 先生の期待に添えてないからじゃない? ファザコン野郎」

ぶちっ。何かが切れる音がした。まぁ、それは当然こいつの頭の血管の音…なんだろうけど。死柄木は勢いよく私に手を押し付けた。私の顔は段々崩れて、そして意識がなくなって……

「死ぬんだろうね、普通は」

結果、私の顔は崩れなかった。死柄木はハッとしたように後ろを向く。……気づいた?私は今あんたの敵であり、ヒーロ側なんだよ?私は彼の手を掴み、引き寄せた。

「いつか言おうと思ってたけど、私あんたのその甘ったれた先生根性嫌いなんだよね。それにその目も気持ち悪いわ。死柄木弔、あんた一変死ねば?」
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