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私の敵はヒーロー

第14章 その後·····


病院で過ごすこと数日…身体に異常が見られなかった私は、実際は早く退院てきる予定だった。

「……個性が…消えた…!?」

脳無の件について、性懲りも無くやってきたヒーロー側に私の状態にそう叫ぶ。いや、消えた…というのは真実ではないが、現に私は、動物を操るということは出来なくなっていた。勿論、操れなくなっているということは、動物と話すこともできなくなっているわけで…。つまり、今の私には脳無を操ることは不可能だった。

「な…何故…!!」

そして、そのことに困惑したヒーロー側に上から下まで隅々まで調べられ、どうにかして元に戻せないかと悪戦苦闘中…これが病院に拘束されている理由だ。

「…そんなことしても、動物を操る個性はないっての」

なぜなら、あれは元々…狛川 虎太郎の個性なのだ。私の本来の個性は目立つからと、彼の個性を私に移していた。この間の件で、私は彼から個性を戻して貰ったのだ。ということで、そろそろ暇を極めてきたので、ネタバラシをしてしまうか…私は部屋に入ることを決めあぐねている相手に口を開いた。

「……お入りになられてはいかがです?」

「………犬猫山くん…」

…あぁ…やっと来た。その人は困った顔で、姿を現した。…最後に会った時よりも体調は悪そうだった。

「お久しぶりです。…八木さん。いえ……今はオールマイト…そうお呼びした方が宜しいのでしょうか…?」

私は微笑み、彼を招き入れた。八木俊典…彼がまさに平和の象徴であるオールマイト本人だったのだ。
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