• テキストサイズ

私の敵はヒーロー

第12章 楽しい楽しい林間合宿


三日目も、“個性”を伸ばす訓練は続いた。前と違うのは、私が相澤先生の特別メニューをくらっていること。まぁ、それがきついこと。何回か倒れそうになった。そんな中、合宿の重大イベントが発生した。

「ねこねこねこ…それより皆!今日の晩はねぇ…クラス対抗肝試しを決行するよ!しっかり訓練した後はしっかり楽しいことがある!ザ!アメとムチ!」

途中で合流したB組が、対抗という言葉に目を爛々とさせる。

「怖いのマジやだぁ」

と、彼らとは逆に項垂れる響香ちゃん。他にも女子や男子が恐怖の顔をし、暗い顔をしていた。…まぁ、平気で夜にスプラッター映画を見る私からしてみれば、素人がやる肝試しくらいじゃ驚かないぞ!!

そんな会話をして、相澤先生の特別メニューに励む私なのであった。

「おい。そんくらいでバテてんじゃねぇぞ」

「はっ!! 今、意識飛んでました!!」

相澤先生からの強烈なムチが私を襲う。ううっ…相澤先生は極端にアメが足りないと思います…。そんな仕打ちを受けていた私だったがらようやくノルマ達成。

「はい。よくできました」

私はゾッとした。相澤先生が珍しく笑顔だったからだ。そして、地面に伏す私の頭に心地よい重みがかかる。

「相澤先生…頭ポンポンくらいであなたのムチがアメになるわけないでしょ…」

私の言葉に舌打ちする相澤先生。いや…なんでなると思ったんだこの人。
/ 328ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp