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〜bizara knabino〜【鬼灯の冷徹】

第4章 *地獄不思議発見


『鬼灯様は今日海老フライ定食ですか。良いですね、海老フライ』



「えぇ、さんのそれは…」



鬼灯様の隣に座り夕食の事を話すと、私の持ってきた食べ物に疑問を示した鬼灯様。



『これですか、 麻婆豆腐って知りませんか?』



「それぐらい知っていますよ。ですが、私の知っている麻婆豆腐はそんなに赤くないです」



「コイツは何を食べるつもりなんだ」と言うような表情を向けられた。
そんな事を言いましても、これが普通じゃないんですかい?
心の中で疑問が浮かんできた。



『え、これが普通じゃないですかね?』



「それはどう見ても異常ですよ」



『……食べてみま((「嫌です」…即答ですか(笑)』




味をみてもらえば分かると思ったのだが、拒否されてしまった。
仕方ない、食べよう…と思った時、閻魔大王がシーラカンス丼を持ってやって来た。
鬼灯様の前に座る大王を見てひらめいた私。



『あ、閻魔大王。ちょっとこれ食べてみてくれませんか?』



「…何これ?」



『麻婆豆腐ですよ?』



「見るからにヤバそうなんだけど…ちゃん、これ食べて大丈夫なの?」



凄く不安そうな目で見られるのだが、そこまで不安になるほどこの麻婆豆腐はおかしいのだろうか。
ますます疑問しか出てこない。



『大丈夫ですよ? 私の夕食ですし…』



「……じゃあ、ちょっとだけ」



恐る恐る掬い、口に入れる閻魔大王。
その様子を隣の鬼灯様は興味有り気に、じっと見ていた。

すると…



「あ″ぁぁぁぁぁぁっ!? か、か…かっ、辛いよ!こ、これぇっ」



と、椅子から飛び上がってしまった大王。

そのリアクションを見て逆に私が驚いてしまった。



『大王……味覚大丈夫です?』((ボソッ



「それ、貴女の事ですよ」



ボソッと呟いた言葉に見事に隣から突っ込まれた。
自分の味覚がおかしいと、初めて気づいた瞬間だった…でも実際納得はいっていない。



『美味しいのに…』



大王に味見してもらった麻婆豆腐を席につき食べる。
そんな、飛び上がるほど辛くないのだけどなぁ…….

ちなみに味付けは自分でした。
置いて合った「山椒」「ラー油」「一味唐辛子」をたっぷりかけたのだ。


『うん、普通に美味しいので気にしません(笑)』
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