第21章 束の間の休日【チョロ松】
「はい。着いたよーーー」
「?ニャーちゃん限定ライブ受付中」
ニャーちゃんって
橋本ニャーだよね?
なんで私をここに?
「美雪さん。僕、ニャーちゃんというアイドルが好きなんだ。
だから皆からは『アイドルオタク』
って名付けられてるから。
からかわれるけどね♪」
「ふふ。そうなんだーーーチョロ松らしいね。」
「やっと笑ってくれたね。僕は
その顔が見たかったんだ。美雪さんは笑った顔が一番輝いているからーーー僕は頑張れるし、安心する。」
ぎゅ・・・っ!
「美雪さんーーー僕は」
「どうしようもなく
君の事が、好きです。」
「!!」
これが人生初の告白ーーー
好きな人がいて、振られたりしても
構わない。
「じゃあ、帰ろうか。皆お腹
空かせてるからーーー何にしようか?」
「ハンバーグは?」
「いいかも。皆で作って
食べあおうよ♪」
何気ない会話の中、僕は
さりげなく
そっと、手の指を絡めて握り
見られない程度に頬を緩めて
仲良く帰っていったーーー
それは、まるで恋人同士並んで
歩くようにーーー