• テキストサイズ

Welcome to our party 2 【気象系BL】

第4章 Nostalgic Romance by Namako


カラカラカラ…

照明を落とした部屋に古びた映写機が音を立てながら、スクリーンに見立てた白い壁に映像を映し出していく。

モノクロで映し出される、どこにでもある学び舎の風景。
その中に俺達はいた。

産休に入った女性教諭の代わりに赴任してきたこの学校で、俺は国語の教師をしていた。

そして俺の受け持ちのクラスの生徒、櫻井翔。

あの日戯れに回したカメラは、俺と翔が愛し合った証を記録していた。



茹だるような暑さに、全身から玉のような汗が噴き出る。

「暑…。ねぇ、先生、せっかく扇風機があるんだから、これを利用しない手はないと思うんだよね」

開襟シャツの襟元からセルロイド製の下敷きで風を送り込み、翔が恨めしそうな顔で俺を見上げた。

片肘を着いた木製の机には、数箇所を墨で塗られた教科書と、筆記用具が散乱している。

「だな…。こんな暑くちゃ勉強にも身ぃ入んないよな?」

首にかけた手ぬぐいで額の汗を拭い、扇風機の電源を入れた。

カタカタカタ…

扇風機が回り出すと、一気に風が流れ出す。

「最初っからこうすりゃ良かった…」

「でしょ?」

後悔する俺を、翔がクスクス笑う。

「生意気言うんじゃないよ」

威張る翔の頭に拳骨を一つお見舞いしてやる。

「ひっどーい…」

頭を摩りながら頬を膨らす翔。

膨れた頬を指で摘んでやる。

「いひゃいっへば〜」

涙目で訴える翔の手が、俺の手に重なった。

/ 722ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp