• テキストサイズ

蛇は王子に盲目ちゅぅ

第6章 恋って痛いね....




-鴻汰side-


バタンッ!!!!


俺がリョーマの腕のジャージを解いてすぐ
リョーマは部室を出て行った


「..........。」


俺の手にはさっきまで触れてたリョーマの感触が残ってて
自分のしたことを思い出す


入学して同じクラスになって
喋るようになって
部活では『テニスの王子様』って呼ばれてるのに
普段はいっつも寝てて
でもたまに甘えてくるところとか俺だけに見せる表情とか
最初は普通に友情だった




でもいつの間にか、それは恋になってて
そばにいれるだけで良かったんだ.....


今朝、リョーマが薫くんとキスしてるのを見るまでは....
すぐに突き放すだろうと思った俺の思いをよそに
リョーマは顔を真っ赤にして
でも、少し嬉しそうに薫くんの後についていったんだ



俺の見たことの無いリョーマの表情

ずっとずっと君を想ってたんだ......




「リョーマに会わなきゃよかった....」

ずるずると壁を伝って座り込む




「好きにならなきゃ...こんなに苦しくなかった?」

涙が言葉と一緒に溢れ出て止まらない...


「痛いよリョーマ....胸が、苦しいよ....」


ひとりぼっちの部室に俺の嗚咽だけが響いてた





ただ愛してるだけ

君に出会ってしまったから
『恋』の痛みも辛さも嬉しさも全部全部知ったんだ

君を傷つけたくなかったのに
友達と恋愛の境界線を壊したくなかったのに

俺が全部壊した
大好きな君
泣かせてまで欲しかったわけじゃない

「いつか君が振り向いてくれるまで待つ」なんて
わがままな俺には言えないけど
君を好きでいることだけは
このわがままだけは許してください
















「好きになって.....ごめんね...?」






/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp