NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第8章 そういえばさ
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『ん……』
外の明かりに意識が浮上し始める
もう、朝か…
さっき眠りについたばかりな感じがする
軽く目を擦って、寝返りを打つ
『………ッ!!!!』
視界いっぱいに映ったのはロン毛の寝顔で、驚きに声にならない叫びを上げる。
え、なになになになにッ!?
これってどういう状況…っ!?
なんでロン毛が…って、ここベッド!!
ガバッと起き上がって自分がどこにいるのか確認した。
あれ、私椅子で寝たはずじゃ…!
「ゔお"ぉい!!朝からうるせぇぞ!!」
『ロン毛の方がうっさい!』
あ、反射でつい叫んじゃったよ
って、問題はそこじゃない!!
『私、昨日椅子で寝てなかったっけ!?』
ベッドに座ったままロン毛の肩を掴む
「俺が帰ってきた時テメェ椅子から落ちてたんだよォ!戻してやったんだ感謝しろォ!!」
『戻すとこ違うわ!アホ!!』
「アホだとォ!いい度胸じゃねぇか阿呆猫!!」
『はぁ!?誰が阿呆猫よ、アホ鮫!!』
「何んだとォ!!!」
『やんのかァ!!!』
2人の間でバチバチと火花が散る
「んもぉ〜朝から仲良しなんだからっ♡」
パンと手を叩く音がして、その音源を探した
『ルッスーリア!?』
「何しに来たルッスーリア!!」
ドアの所に立っていたのはルッスーリアで、2人の睨み合いを止めたのも彼のようだ。
「あら、スクったらひどぉーい!今日はアタシと任務じゃなぁい」
「ゔお"ぉい!忘れてたぜぇ」
「ひどぉーい!」
ルッスーリアは体をくねくねさせて、スクアーロを促した
「すぐ行く」
「なら、玄関で待ってるわねぇ〜!」
部屋から去っていったルッスーリアの背中を見送りながら、先程までの出来事を思い出してロン毛の方を振り返った
文句を言ってやろうと口を開いたが、それは閉じることなくぽかんと空いた
『準備はや…』
既に隊服を羽織って剣を腕に付けているところだった
「話は帰ってからだァ!それから昨日の武器も帰ってきたらなァ!」
そう言い残してパタンと部屋を出ていった
『うん…』
取り残された叶風は頭の整理を始めるのだった