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【100プリ】瞳に映して

第4章 プレゼント


バスルームから出るとシドは
二人からもらったワインを
開けるところだった。

「お前も飲めよ。」

「うん!」

ワイングラスはないから、と
ウイスキーグラスに注がれたワインは
なんだかシドらしい。

二人でイスに座ってグラスを合わせる。

「シド…」

「あ?」

「誕生日おめでとう。」

「ああ。」

シドは笑みを浮かべてグラスを口にした。


が、


「…っ!」

顔をしかめる。

「どうしたの?」

「死ぬほど甘い…お前にやる。」

そう言ってグラスをアヤセの方に置くと、
別のグラスに氷塊を入れウイスキーを注ぎ、
それを飲み始めた。

(そんなに甘いのかな。)

アヤセも一口、口に含む。

「ん!甘いけど美味しい!
ジュースみたい。」

そう言ってアヤセは
もう一口二口とワインを口に運ぶ。

バスタブであんなことをしていたせいか、
喉が渇いてとても美味しく感じた。

「おい、あまり急に飲むと酔うぞ。」

そう言ってシドは
ワインボトルを手に取り、ラベルを見る。

「…なるほどな。」

シドがニヤリと笑う。

「何?」

「女が喜ぶワイン、てとこだな。」

「えっどういうこと?」

「甘くて飲みやすい割りに
アルコール度数が高いから、
女酔わせていろいろできるってことだろ。」

「な、何それ…!
女じゃなくて男の人が喜ぶんでしょ!
1杯だけにしとこ…」

「あいつらが考えそうなことだ。」

そう言ってシドは笑った。

「もう…冗談じゃないんだけど。」


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