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大野さんと松本くん

第2章 温度計


大野side

松本くんの頬がふんわり赤くなった。
すっごく綺麗で、目が離せ…

「うわおっ…」

一人暮らしのリビングで、思わず叫んだ。
持っていた缶ビールから、少し服に溢れてた。

「ああ…」

ティッシュで服を拭いて、残ってたビールを飲み干した。
空になった缶を、爪で弾いた。
カンカンといい音がする。

「なんで…?」

なんで忘れられないんだろう。
綺麗な泣き顔も、朱に染まる頬も。
瞼の裏に残って…

自慢じゃないが、今まで彼女ができても長続きしたことはない。
なんでかというと、俺は人に執着できないから。
彼女がなにしててもほっといて、ほっといて、ほっといてると、いつの間にか居なくなってる。
だから35歳にもなって未だ独身なのだ。

なのになんでこんなに気になるんだろう。
しかも相手は男だ。

「こんなの…初めてだ…」

ソファに寝転がるとそのまま眠りに落ちた。

翌朝起きると身体が痛い。
風邪かな…
昨日のことがあるから休めない。
そのまま会社へ行った。

オフィスに入ると、松本くんはもう来てた。

「おはようございます」

笑顔がまぶしいなあ…

そう思ったと同時に視界が歪んだ。
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