• テキストサイズ

Green~君といた季節~【気象系BL】

第17章 医学の道、その2歩目



「...あの..」

「相葉くん...櫻井くんと来た時から、ずっと気になって、目で追ってたんだよ...気付かなかったでしょ?」

「...あ...」


彼女が、真っすぐ俺を見てる...

...告られたんだから...俺から言わなきゃ...

「あのさ..」

「相葉くん、好きな人いるよね?」


......


「分かってたよ...だって、恋してる人の目だもん、相葉くん...」


里美ちゃんが、そう言って笑った。

「相手は、聞かないよ?」

「里美ちゃん、俺さ、嬉しかったよ。こんな俺のこと、見ててくれたってこと。

いつも一生懸命な里美ちゃんは、とっても素敵だって思う...でも....気持ちには、応えられない...」

「うん...」

「...ごめんね..」

俯く俺に、彼女は、

「ごめんねって、ヤだな...そんな言葉、聞きたいんじゃないよ~...」

「...あ...ごめ..あっ..」

「ふふっ...もう!!相葉くんらしいよ...」

「フラれるの承知で告白したんだから、大丈夫だよ~どうしてもね、伝えてから玉砕してあげないと、私の片思いが、昇華できないって思ったから...

私こそ、ごめんね...困らせちゃった...

さっ!!勿体無いから、食べちゃお~っと//」

そう言って俯いて、パスタを頬張る里美ちゃんの、
フォークを持つ指先が、微かに震えていた。


......ごめんね...そして、ありがと。


俺に言われたくないだろうけどね..
君ならきっと、素敵な恋ができるよ...

そんな君に思われたこと、誇りに思うよ。


本人には言わなかったけど、
心の中で、俺はそう思っていた。



......帰ろう..

...翔の待つ、俺たちの城へ...





/ 543ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp