第16章 残された者
(どうしてだってばよ…。)
昼休み、俺は一人で外にいた。
いつもある笑顔が今日はそばにない。
初めての友達。
火影になると言った俺に、ナルトならなれる!と初めて馬鹿にせず笑いかけてくれた人物。
イタズラばかりする俺に、注意する訳でなく、ルールは破るためにあると公言して、さらに上を行くイタズラを仕掛けて俺を驚かせた人物。
そのくせ、ルールは破るのに、約束は絶対に守ると俺との約束は破った事はなかった。
今回の事を除いては。
「一人にしないって約束したじゃねぇか!」
俺はそう言うと涙を流した。
この約束を守ってくれたなら、他のどんな約束も破ってかまわないのにと呟いた。