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第43章 終末での始まり


sideールミー


終末の谷を離れて、音の里に向かう私の横に一つの気配が近づいてきた。

『……君麻呂……』

姿を表した少年のなを呼ぶ。

『……行こうか。』

私は黙っている君麻呂にそう言って歩き出す。
何処にとは言わなかったが、私達は共通の目的地に向かっていた。歩いていた。











「……ルミちゃん待ってたわよ。」

薄暗い一室そこで私は大蛇丸と対峙していた。

「……ところで、君麻呂……体の調子、良さそうね?」

大蛇丸は私の横に立つ君麻呂を興味深く見つめる。

『……私が治したんです。
幸い、君麻呂の病気に対する知識があったから。』

私は半分嘘で半分本当のことを言う。

「……そう。……良かったじゃない、君麻呂」

そう言った大蛇丸の探るような視線は、今度は私に向けられた。

『……大蛇丸さん、これから私は此処で過ごすんですか?』

私は話の内容を変えた。

「……そうよ……

カブト、ルミちゃんを部屋に案内してあげて。」


大蛇丸がそう言うと、カブトが音もなく現れた。

「それじゃあ、行こうか。」

そう言って歩き出すカブトに私はついていく。


「ここだよ。」

カブトは一つの部屋の前で止まるとそう言った。

私は薄暗くいい空気とは言えないその部屋に入る。

『……今日からよろしくお願いしますね。
カブトさん。』

私はそう言うと部屋のドアを閉めた。

用意されていたベッドに仰向けになると、天井を見つめる。


(ナルトたち、もう里についたかな? )


別れたばかりの仲間たちを思う。

(カカシ先生泣きそうな顔してた……)

私は最後に見たカカシの顔を思い出した。

『……ゴメンねみんな。』

私は光の差し込まない部屋で呟いた。

(………でも、悲しい未来には絶対させないから!)

私は強く思って瞳を閉じた。
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