第37章 千鳥と螺旋丸
「流~!迎えに来てやったってばよ!」
病室のドアが勢い良く開き、ナルトが飛び込んできた。
私は朝からうるさいナルトを見てため息をついた。
今日、私とカカシは退院することになっている。
『……別に迎えなんて入らないのに……』
ぼそりと呟くと、ナルトは私の側まで歩いてきて布団をバサリと捲った。
「ほら!早く行くってばよ!」
ニコニコ嬉しそうにしているナルトに私が苦笑した。
(かわいいなぁ、全く……)
私はつい、ナルトの頭に手を伸ばすと撫でていた。
「なっ!……何すんだってばよ!」
ナルトは赤くなって私から離れた。
「は、早く行くってばよ!
……オレの新しい必殺技、流に見してやるってば!」
ナルトはそう言って私を急かす。
(螺旋丸か……)
『……へー?そりゃ楽しみだな!』
私はナルトの新しい術を知っていたがそう言って笑う。
「だろだろっ?この術でサスケも一発でぼこぼこだってばよ!」
ナルトはそう言ってニシシと笑う。
「……誰が一発でぼこぼこだって?」
病室の入り口にサスケがたっていた。
「そうよ!サスケ君があんたなんかにやられるわけないでしょ!」
後から病室に入ってきたサクラがそう言ってナルトを怒鳴る。
ナルトはサスケを見て顔をしかめた後、サクラを見て顔を輝かせた。