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サファイアと大泥棒と毒を盛った皿と日誌。

第2章 魅力的なあお。




『あーらステキじゃない。』
「残念だけど、これは不二子ちゃんにはあげられないんだな。」
『何でよ!他の女の子にあげるつもり?』
「なんだか手放せなくってよぉ。それに、不二子ちゃんに似合うのは、青じゃなくて、魅力的で情熱的なあ~か。」
『んもう、ルパンったら。でも私、青も似合うわよ?』
「おい、ルパン。そんぐれぇにしとけ。あんまり自慢してっと不二子に取られるぞ。」
「おーこわ。んじゃぁね不二子ちゃん。」
『あ!ちょっと、待ちなさい!』


「なぁ。ルパン。なぁんでそこまで、ただのサファイアに入れ込む?」
「何でだろうなぁ。まだまだ無名で、たいしたカットもされてないけど、なぁんか可愛いんだよなぁ。チュ、チュ。」
「うぇ。まぁいいけどよ。わざわざ日本まで来てこれかよ。ついてき損だぜ。」
「推定300億。大層な名前のサファイアだって言ったら、おめぇさんが付いてくって言ったんだぜぇ?」
「ケッ。言ってろ。イタリアに戻ったら、そいつを売ってしこたま金を手に入れて、豪遊三昧だ。」
「だっから。こいつは」
「やっほー。ルパン?」
「「不二子!」」
「あら。どうしてこのフェリーに乗っているの?って顔ね。長々と電話してくれてありがと、ルパン。」
「けぇー!ほら!だから言ったじゃねぇか!電話する必要がどこにあるって!」
「だってぇ。聞いて欲しかったんだもん。」
「これね。サファイアって。」
「ただのサファイアじゃぁねぇぞ不二子。そいつはな、青すぎるサファイアってぇ言われる、ディープシーブルーエッグサファイアだ!」
「確かに可愛いわね。じゃ、貰って行くわ。ありがと、ルパン。」
「へっ!?ちょちょちょ!だめよー不二子ちゃぁん!」
「はぁあ。勝手にやってろってんだ。俺ぁ寝るからな!」


「ふん。次からは盗られねぇ様に誰にも言わずに、しまって置くこたぁな。」
「ったく。とんだ船旅だったぜ。」
「お前はな。」
「不二子の奴、侮れないな。日本に行くなんてひとっ言も言ってなかったのに。」
「だから、女にゃ気をつけろって。」
「へぇへぇ。次元にも五右衛門にも耳にタコができるほど言われてますぅ。」
「たぶん、理解が及んでねぇんだろうな。こう、小学生からやり直せって感じだ。うん。」
「なに自己解決してんだよ。さぁて、アジトに戻って次の仕事でも探すか!」
「簡単なのにしてくれよ?」



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