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術師~Lonely assassin~【R18】

第5章 *お買い物


しばらくお喋りをしながら歩いていると、街に到着した。
相変わらず人が多く参ってしまう。


『ここが″ヘーラ″って名前の街だよ。人が多くて私は苦手なんだけど、綺麗に見える街だよ』



「……??」



『まぁ、また後で話したげるよ。もうお店に着くからね』



街に入ってすぐの細い道に入ると術師にしか行けない街に入り込むのだ。
その証拠に人の数や、周りの音が一気に無くなった。

細い道は入り組んでいるが、所々に看板が出ていてお店の場所が詳しく書かれている。
服屋はすぐ近く、3番目の角を左に曲がると扉がある為クレス君の手を引き扉を開ける。



『こんにちh(( …ぅっ?!』



「ヴィアちゃぁぁぁぁんっ!! 久しぶりぃぃぃっ」



挨拶をして入った途端、身体に走った衝撃。
誰かと思いきやこの店の店員だった。
まぁ、薄々気づいていたのだが…



『く、苦しいです…アニミ、さんっ』



「あ、あぁっ!ごめんごめん(笑)」



パッと腕が解かれ、締め付けられていた苦しさから解放される。



「で、今日はどうしたの? いつものセンさんは一緒じゃないんだね」




『今日はちょっと、この子に合う服を作ってもらいたくて』



そう言って私の後ろにいたクレス君をアニミさんに紹介しようとしたら、



「この子……まさかっ! センさんとの子供っ?!」



『違いますっ!! どうしてそうなるんですかっ!?』



「いやぁ、2人って特別な感じがするからさ(笑)」



『そんなの無いですよ…この子は、今日屋敷に来たクレス君です』



まぁ、特別で無いと言い切れば嘘になるが契の事を話すと長くなるうえ面倒くさいことになりそうなため黙っておく。
再び話を戻し今度こそクレス君を紹介する。



「あぁ、新しい子かぁ。クレス君って言うんだね、私はアニミって言うんだ。よろしく! ……あ、一応だけど女だからね」



「……!!」ペコリ



アニミさんから差し出された手に自分の手を繋ぎ握手をするクレス君。
それと同時にペコリとお辞儀をしていて少し微笑ましい。



「……? 黙っていなくても良いんだよ?」



『あ! アニミさん、クレス君は喋れないんです』



「おぉ、そうか…ん、分かった分かった(笑)」




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