• テキストサイズ

術師~Lonely assassin~【R18】

第2章 *所有物


コンコン

扉をノックする音が聞こえ、外から声がする。



「ヴィア、起きてるか?」


旦那様の声だ。

いつも旦那様が私を呼びに来て1日が始まる。


『はい、どうぞお入りになって下さい』


ガチャと、扉をの開く音がしてすぐ後ろに気配を感じた。


「おはよう、ヴィア」


『おはようございます、旦那様(笑)』


すると何故か不機嫌そうな口調になってしまった。


「また旦那様って……名前で良いって言っただろ?」


これが理由だ。


『ですが、私は旦那様に買われた身ですから、簡単に名前呼びなど出来ません』


そう、自分はあの時闇オークションで買われた身。


住まわせてもらっている分際で名前呼びなど出来るはずがない。



「じゃあ、主人命令なら?」



突然耳元で言われて体がビクッと跳ねた。



『うっ……わ、分かりましたよ////』



主人命令は断れるはずが無い…。



『はぁ……ではだんn((…いえ、セン様。 朝ご飯にいたしましょうか』



セン「あぁ、そうしよう(笑)」


そっと腕を引かれセン様の腕に掴まる形になる。

こうしなければ私は周りが見えないため歩けないのだ。


普通、家の主人がこんな事をするはずが無いのだが、私の旦那様はどこか普通と違う事が多いように思う。


例えば…


食事は一緒に食べるとか。


何故だかは分からないが、常に行動を共にする様にしているように感じる。


別行動をする時間の方が少ないように感じる程だ。



この屋敷で約一年程いるが、聞いても「…さぁ?」とはぐらかされてしまってばかり。



(私の旦那様は、やはりどこか変わっているんじゃないだろうか…?)

といつも思うのだ。
/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp