第1章 小さな秘密
「次は、寝てる女の子のおでこにキスするなんて・・・」
「まあね。それより、夜神さん。この子寝てるから、僕がキスしたこと秘密にしてね。キャンディーあげるから♪」
「…何味?」
「ハニー味だよ♪」
「なんだそりゃ…」
彼からしたら、私にキャンディーをあげることなどなんとも思ってないだろうが、私からしたらすごく嬉しいことだ。
だって、好きな人からキャンディーをもらうんだから。
多分、このキャンディーは私の宝物になるだろうな。
「夜神さんは、いつも図書室に来るね。」
「本が好きだからだよ。」
私が図書室に来るのは、本が好きだからということもあるが、彼に会いたいにきているというのが一番の理由だ。