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コトノハ 【気象系BL短編集】

第6章 distance



【M】

今日は、レギュラー番組の収録を2本録りしたら、仕事は終わりだ。
今、1本目が終わって、休憩中だ。翔はトイレ、ニノと相葉さんは、スタッフに呼び出しくらってる。楽屋には、俺と大野さん。とりあえず、出前の蕎麦でも食うか…。

智「松潤」

「何?」

智「………」

「何だよ?大野さんから、話しかけてきたんだろ?早く、言えよ」

俯く大野さん。あー、焦れったい!何だよ?もー!イライラするなー。
顔を上げて、俺をじっと、見てくる。

智「あの、ね。翔ちゃんがね。松潤と別れたいって。本当は、俺のこと好きだって」

「……えっ⁉」

智「松潤が、あまりにしつこく、言ってきたから、仕方なく、付き合ったんだって。もう、無理らしいよ?だから、別れてくれないかい?俺が、翔ちゃんを幸せにするから。頼むよ」

頭を下げてくる、大野さん。
俺は、ショックで、言葉が出ない。翔が、別れたいと、思っていたこと。大野さんと、付き合うこと。
Jr.の時から、大野さんを尊敬していたことは、知ってたけど…。まさか、付き合いたいほど、好きだったなんて。
それを、翔の口からではなく、大野さんから、聞かされるなんて。

身体が、うまく動かせない…。なんだか、手足が痺れてきた。呼吸もままならない。立っていられない。

「く、苦るしっ……っっ」

俺は、その場に膝から崩れ落ちた。その時丁度、翔が、楽屋に入ってきた。翔が、喉を抑えながら、床に座り込む俺を抱えてくれた。でも、大野さんが、翔を俺から、引き離した。

翔「何するの?智くん?……んぅっっ、ふぁっ」

大野さんが、翔の唇を自身の唇と重ねる。そのまま、床に、押し倒されて、両手を抑えられ、深い口づけをされる、翔。でも、抵抗はしていない。
俺は、意識が朦朧としながら、その光景を眺めていた。
本当だったんだ!翔…。俺から、離れるの?………嫌だ‼行かないで!俺を捨てないで‼


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