• テキストサイズ

コトノハ 【気象系BL短編集】

第12章 愛のかたまり



コゲコゲの食パンと目玉焼きをコーヒーで流し込んで、後片付けをする。
後片付けも彼がするって言ってくれるんだけど、作ってもらったんだからせめてこれくらいは、しないとね。


「いってらっしゃい。頑張ってね、さくらいせんせい♪」

彼は、この春から小学校の教師になった。
俺に気遣って、一度は諦めようとした彼。
だけど、一念発起してくれて。


翔「もう…恥ずかしいな…」

ピカピカの革靴を履いてから、こちらを向いて照れ笑いを浮かべ、右頬をポリポリと掻いた彼。
ネクタイをきゅっと結び直してあげて、胸をタンと叩いて気合いを入れてあげた。

翔「智くん。ん♡」

唇を突きだして、キスをねだってきた。

「だーめ。翔くん、キスだけで止まらないでしょ?」

唇を人差し指でポンと押した。

翔「うっ…。じゃあ、これで我慢するよ」

急に男らしい顔になって、俺をそっと抱き締めてきた。

どきどきどき…

翔「よし、充電完了!行ってきます」

そう言って、手を振りながら名残惜しそうに出掛けていった。

「さてと、俺も出掛ける準備するか」

ん、と伸びをして寝室へと向かった。


スマホを見ると、彼からのメッセージが届いていた。

《愛してるよ、智くん♡》

スマホを胸に宛てて、握りしめた。

俺も、愛してる♡



─日々が、愛のかたまり──


/ 315ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp