第2章 二話
荒い息を整えながら俺に密着してくる。
「……遙人くん…。」
「…なんだ。」
「……好き。」
とても小さな声。
そして俺の鎖骨辺りに口を寄せて噛んでくる。……どうやらキスマークをつけたいらしい。だが今までされたことはない。きっと初めてなのだろう。……痛い。
めっちゃいろんなところに噛みついてくるが…。
「…っ!…ただ噛めばいいってもんじゃない。」
「……ごめん。」
俺は美樹の胸元に吸い付いてキスマークをつけた。
するとどこか複雑そうな顔された。
「…遙人くんって…慣れてるよね…。」
私ばかりドキドキしてる気がする…と零して俺の胸に顔を寄せてきた。
「……抱きしめて。」
本当に今日はどうしたのだろう。
よくわからないままシーツごと美樹を抱きしめた。
ドクンドクンと伝わってくる心臓の音。
暫くするとスヤスヤとした寝息が聞こえてくる。俺もそのまま目を閉じて、やがて眠りについた…。