• テキストサイズ

恋ぞつもりて(裏)~声優さんと一緒~

第46章 andante


「自由?話があるの。」

「え?結婚やっぱり止めたは無しだからね!」

ムキになる自由に失礼ながらも笑ってしまう。

「違うよ。」

「ずっと考えてた事なの。」

「自由にとっては、重荷になるかもしれないけど…」

「でも。私の思いを伝えたいの。」

「聞いてくれる?」

コクッと唾液を飲み込み、私を見つめる。

大きく息を吸い込んで自由を見つめて心を決めて思いを伝える。

「引退しようと思うの。」

「引退!?」

「うん。今度のライブを最後に。」

「どうしたの?何で?」

「私ね。いくつも熟(こな)せる程器用じゃない。」

「器用じゃ無くたって、両立してる人は沢山いるよ?」

「うん。分かってる。」

「それでも私は、引退を選びたいの。」

「バカだって言われると思うけど…本音を言うとね。」

「自由と一緒に堂々と手を繋いで町を歩きたいの。」

「ずっと貴方に触れていたいの。」

「結婚してまでコソコソしたくない。」

「バカでしょ。本当にワガママで…」

恥ずかしくなる。

恥ずかしさで顔を上げられないよ。

何てこと言ってるんだろう。
/ 350ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp