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【イケメン王宮】彼たちの物語

第2章 ほんとは真面目な彼


「…セス、大丈夫?、プリンセス…」


「ん…」

呼ばれた気がして薄く目を開ける…。

人影が目に映る…。

誰…?


「プリンセス!大丈夫!?」


私はパッと目を開く。

「えっ…!」

そこには知らない男の人がイスに
座っていた。

そしてとにかく格好が派手だった。

金髪に青いメッシュが入った長めの髪型に、

赤を貴重とした派手な柄物のシャツを
着ていて、

ジャラジャラとしたアクセサリーを
たくさん付けていた。

ただひとつ違和感があったのは、
普通のメガネをかけていた。


「…あの、誰で…」

言い終わらずにその人は私に抱きついてきた。

「キャッ!」

「よかったーーー!
もー心配したんだから!」

するとその男の人は自分の額を
私の額にあてきた。

「えっ」

思わず顔が赤くなる。

「熱もないみたいだね!」


そう、私は昨日の朝から風邪をひいて
寝込んでいたのだ。

「もうね、
レオも視察先で気が気じゃないって感じ!」


あ、そうだ…


レオは次期国王の公務の一環で、
昨日から遠い国境近くの街へ
泊まりの視察に行っていた。


「…レオのこと知ってるの?」

「え?ああ、うん。よく知ってるよ…。」

その人は目を細めると
ニヤリと笑いながら私を見つめてきた。

「……」

沈黙が二人を包む。
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