第6章 夢と現実の狭間
私「ユウッ!ユウッ!」
その存在を確かめるかのように名前を呼び、強く強く抱きしめる。
それにユウも、応えてくれた。
私が名前を呼ぶたびに背中をゆっくり撫でてくれた。
そのお陰で少しずつ落ち着いてきた。
神「お前、なんで教団にいないんだよ。」
私「...ユウを殺してしまったと思ったから。」
神「勝手に殺すなよ。生きてんだろ?」
ぐいっと心臓あたりに耳を押し当てられる。
ドクンドクンと脈打つ心臓。
生きている確たる証拠。
神「生きてんだろ?」
そう言う声のトーンが柔らかくて私の目からは涙が溢れた。
神「教団に...帰るか?」
私「...うん!」
開いていた扉から外へと手を引かれながら出る。
出た先は外ではなく教団。
みんながいた。
全員「おかえりっ!!!!!」
みんなが口を揃えて出迎えてくれる。
神「おかえりアリス」
私「!...ただいまっ!!」
END