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【おそ松さんR18】君の瞳にうつる色

第9章 みんなの王子様




「とにかく、がんばってね。カラ松くん」

カラ松「う、うん…」


カラ松くんは、煮え切らない様子でうなずいた。


それに、わたしは、これで十分なの。

かっこいい王子様なカラ松くんを、舞台裏から見てるだけで…

それだけで、十分。

お姫様はわたしじゃなくてもいい。


そんなことを考えていると、わたしの家が見えてきた。

いつもは、ここでバイバイだけど……

今日は、もっとカラ松くんと一緒にいたかった。


「ねえ、カラ松くん。今日はうちに寄っていかない?」

カラ松「えっ? いいのか?」

「うん。お母さんもお父さんも出張中だから、誰もいないけど……夕飯くらいごちそうするよ」

カラ松「がつくるのか?」

「うん、つくる」

カラ松「じゃあ、やめておこうかな」

「えっ!?」


すると、カラ松くんは、わたしの頭に手をのせて、悪戯っぽく笑った。


カラ松「うそうそ。冗談だよ」

「も、もう…! カラ松くん、ひどい!」

カラ松「はは、ごめん。……でも、本当にいいのか? ご両親が留守のときに俺なんかが家にあがっても」

「それは気にしないで。それに……もう少しカラ松くんと一緒にいたいの」


わたしが素直にそう言うと、カラ松くんは、頬を染めた。


カラ松「俺も……もっとと一緒にいたい」





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