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【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 及川徹との場合

第3章 親友岩泉一の災難



「俺らこれからラーメン食いに行くんスけど、一緒に行きませんか?」

練習後の疲れ切った汗臭い部室で響く金田一の声に、

「あー、行く行く」

横にいた及川がすぐさま反応する。

「マッキーと松っつんも行くよね」

「帰ったらすぐ夕飯ジャン」

「それはそれ、これはこれだろ」

拒否されることなどつゆほども考えてない口調。

実際、誰も及川には叶わない。

ボロカス言っても、それはそれ。

こいつは誰からも好かれている。

「俺パス」

さらりと断ると、

「はぁ? なにそれ!!!! みんな行くんだから岩ちゃんだけ行かないなんてダメじゃん!」

みんな行くから俺も行かなきゃいけない理由はない。

そう合理的に行っても、こいつは絶対別ルートでくらいついてくる。

こういう時は、あっさり無視するにかぎる。

長年の経験だ。

「じゃお疲れ」

さっさと部室を出ると、「岩ちゃん!!!」と声が外まで追いかけてきた。

アイツは親を探すガキか……

「うるせぇっうの」

及川とは小学校の時から一緒だ。

一緒すぎて、兄弟感覚に近い。

いつも面倒を見るのはこっち。

でも美味しいところを持っていくのは及川。

別にどうこう思っているわけじゃない。

人にはそれぞれ役割や立ち位置がある。

それだけのことだ。

だから、今回も自分の役割を果たしただけ。

そう、それだけ。


約束してたスタバにつくと、既にあいつがいた。

窓際の席で座ってる姿に軽くうなずくと、小さく笑んだのがわかった。

そういうのが反則だっつうの……

何気ない表情。

何気ないしぐさ。

そういうのに惹かれたのに、こいつは俺がどうしてこいつのことを好きになったか全くわかってない。

幼なじみの友達。

それ以上でも以下でもない。

こいつの中の自分の存在にイラついて10年余。

もうそろそろ限界だと思った……


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