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Blue【気象系BL】

第6章 運命の深い渦


ひとしきり唇を重ね、
啄むようなキスをした。


唇を離して、
間近で覗き込んだ彼の瞳は、

驚く程に揺れていた。


「みんな...翔ちゃんが好きなんだよ。
好きの形も、表現も違ったし、

今も違うけど、

メンバーってだけじゃない気持ちで、
翔ちゃんのこと見てるんだよ....」


「....まさき....」



強くなりたいという....

いつか、他の誰かが、
俺の助けを必要としたら、

その時は、笑って背中を押さなきゃいけないから、

と....。


松潤やニノが、そうしてくれたように、

自分も....

と...



そう言う雅紀が、どうしようもなく切なくて、

俺は、強く彼を抱き締めた。



頭の中では、
キーンというあの音が鳴っていて、

俺の思考は上手く回らない。


ただ、

今、俺の目の前で健気に笑う彼が、
愛しい、と。


それだけは、言えるんだ。

真っ直ぐに俺を思ってくれる雅紀、

彼の力になりたい、

そう思って乗り込んだ船。

どこの港を目指しているのか...。
正直、先は見えない。

雅紀が、ホントに元気になったら、
ひとりでも大丈夫になったら、

俺は、彼の手を離してやらなきゃいけないのかな...


今度も。



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