• テキストサイズ

猫王子と犬平民

第9章 猫王子といじめ


side


翌日。


『…あれ?今日は無い?』


2学期始まって毎日続いていた嫌がらせが今日は無かった。


『ふっふっふ!どうだ参ったか!!!あたしは強ぉぉぉい!』

奈央「何言うてんねん。今日は1限目から体育やから早よ着替えな間に合わへんで?」

『おはよう奈央!忘れてたぜ!体育があたしを呼んでいるっ!』


奈央と一緒に更衣室へ急ぐ。体操服を一気に何着も持ってきてはロッカーに置いているあたしは、体操服を忘れる事はないのだよ。


『…は?』

奈央「どしたんー?って…何やねんコレ…」


残り1着だけ置いていた体操服が、何故かズタボロになっていた。カッターで切りつけたような跡。今朝の嫌がらせが無くなった代わりがコレか。


女子生徒「何コレ…大丈夫か?」

『大丈夫大丈夫!練習着あるし、先生に忘れたって言えば大丈夫』

奈央「…ウチ、の力になるよ!」

『奈央…ありがと!そこまで気にしてないし大丈夫だよ。まぁイライラはしてるけどね』

麗華「心当たりとかはあらへんの?」

『う~ん…正直あまり誰かに恨まれるようなことはしてないんだけどな』

女子生徒「せやな。は怒られても恨まれるような事はせぇへんもんな」

『そうなんだよ…ってオイ!』


こういうのは落ち込むほどに首謀者は調子に乗る。だから気にしない振りをしなければならない。だけど…あーあ、体操服買わなきゃな。


先生「ん?どしたん。体操服忘れたんか?」

『そうでーす。だから練習着でもいいですかー?』

先生「ったく、今回だけやで」

『ありがとうg』


いや、やっぱりやめた。ここで後手にまわるほど、あたしの気は長くない。それにここにはあたし達1組の他に、2組の人が全員いる。
/ 348ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp