第21章 猫王子と嫉妬

「…正直言うと、高尾が憎い」

『は？何いきなり』

「に名前で呼んでもらっているし、と仲がいいからね」

『ぷぷっ。何それ、嫉妬？なわけないか』

「そうかもね」

『…は？』


何言ってんだコイツ。本当に頭可笑しくなった？


「僕はの事が好きだよ。これは事実だ、何回でも言える。それくらい好きだ」

『っ…』

「だから高尾に嫉妬した」


赤司はいつも真っ直ぐに気持ちを伝えてくれる。あたしは素直じゃないから、赤司の性格が羨ましかったりする。


『…和は親友だよ』

「それは知っている。でもしょうがないだろう」


多分、こういう時に素直にならなきゃいけないんだと思う。だからあたしは、少し素直になってみようと思う。



『あたしは…あたしだって征十郎の事、好きだよ』

「…は？」

『またかよ！また人の頑張りを"は？"で流すのかよ！』

「今、僕の事…」

『うっせーよ！バカ王子！…けど、そのバカで我が儘で王子な征十郎が好き』

「…どうしよう、高尾。これは夢ではないよな」

『…は？』

高尾「大丈夫だぜー征ちゃん！夢じゃねーしばっちり録音もしといたからよ！」

『…は！？』

高尾「いやー、悪ぃな！まさかお前がこんなにも乙女だとは思わなかったわ」

『ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！』



なぜ和がそこから出てくる！？