第20章 猫王子とウィンターカップ

赤司side


「、あの男とはどういう関係だ」

『ただの親友だっつーの。ほら、行くよ』

「…気に入らないな」

『気に入らなくても関係ねぇよ。つーか試合始まるだろ？』


は深い溜息を吐いた。は分かっていない。どれだけ僕が心配しているのかを。


「しかし…」

『あー！うっぜぇぇ！あたしが好きなのは和じゃなくて、赤司だっつーの！それでもダメなわけ！？』

「っ！？」

『…はッ…今の無し』


は顔を真っ赤にさせて罰が悪そうに僕の横を通り過ぎた。あぁ、もう。が可愛すぎて、僕はどうしていいか分からない。ニヤつく顔を抑える事もせずに、の隣へと軽く走った。


玲央「あら、ちゃんじゃない」

『あ、こんちわ』

小太郎「こんちわーっ！何々？俺らの試合見に来てくれたわけ？」

玲央「馬鹿ね、私達の試合っていうより、征ちゃんの試合を見に来たのよ」

小太郎「えー？何で赤司ばっかり？」

玲央「そりゃ、ちゃんは征ちゃんの彼女だもの」

永吉「ゲェーッフ…そうなのか？」

『とりあえず永吉さんはゲップやめてください。いくらなんでもはっ倒しますよ』

「僕とは晴れて恋人になったんだ」

小太郎「まじで！？えー、俺の事狙ってたのに！」

「『…は？』」


初耳だった。まさか小太郎がの事を…というかいつの間に呼び捨てしてたんだ。チラリとを見ると、やはり茫然としていた。


小太郎「ま、いーや！赤司の事ばっかりじゃなくて、ちゃんと俺の事も応援してよね、！」

『あ、はい…』


小太郎は玲央と永吉を引きつれ、すでに確保しているであろう観客席へと移動した。