• テキストサイズ

✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第5章 書類配りIII




「雅君、本当は知ってたんだね。彼女が捕まった理由。」



「すみません…」



「別に責めてないよ。君達も大変だったろう。今までよく頑張ったね」



労わるような言葉に雅は笑んで軽く頭を下げた。



「じゃあ梨央、僕はそろそろ仕事に戻るよ。浮竹隊長、薬飲み忘れないで下さいね」



「ああ」



「ありがとう雅。」



笑んだ雅は立ち上がる。



「それじゃあボクも戻ろうかね〜。そろそろ仕事しないと七緒ちゃんに叱られちゃう」



「隊長は一度どこかで休まれてから戻ってください」



「え?何で?」



「…お酒の臭いがするからですよ」



ゴゴゴ…ッという音を立てる流歌に苦笑を浮かべた京楽は目を逸らす。



「仕事中に飲酒はするなと何度申し上げれば解って頂けるのです。しかもこんな酒瓶まで持って来て…浮竹隊長のお身体に障ったらどうするのですか」



「あれー?さっきまでの感動シーンはどこに…」



「それとこれとは話が別です。」



「以後気をつけます…。」



流歌に叱られ、ズーン…と肩を落として落胆する京楽はとぼとぼと帰る。それに続いて雅も頭を下げ、流歌に向けて手を挙げると笑みを浮かべ、隊首室を出て行った。



「さて…お前とこうして二人きりで話すのは久しぶりだな」



「そうですね」



「どうだ。外に出られた気分は?」



「光のある場所に戻って来られて安心しました。こうしてまた青空を見ることができた」



隊首室の窓から見える空は今日も晴天だ。



「ですが昔より賑やかさは減りましたね」



「あの頃は騒がしかったからな」



その時の事を思い出し、浮竹は苦笑した。



「そういえば…少し痩せたんじゃないか?」



「えぇ。あんな場所での食事は喉を通らないですから。総隊長にも心配されました。でも今は甘いものが食べられるので嬉しいです」



「相変わらず甘党なのは変わってないな。だが糖分を摂り過ぎると身体に悪いからな。虫歯にならないように気をつけろよ」



「隊長はお父さんですか」



「はは、確かに」



浮竹は可笑しそうに笑う。



「薬も忘れずに飲んでますか?」



「心配ない」



「良かったです」


.
/ 900ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp