第1章 僕の命をかけてでも
―――手術中―――
ピッ、ピッ、ピッ―
ん…、ここは夢の中なのかな…?
体がフワフワとしている、でもどこからか機械音が聞こえてくる
そっか手術で眠ってるのか、それで夢の中
『日向』
「…っ!蒼汰!!」
ギュッ
「バカ…待ってたのに…!」
ポロポロと涙が溢れる
夢だとわかってても会えたことが嬉しかった
『ちゃんと会いに来たよ、夢の中でごめんね』
「ううん、ありがとう。」
『あのね…?手術は成功する、ここはまだ夢の世界だけど…。
で、僕と会えるのはこれが最後になるかな…ごめんね。』
「え…? 最後ってなに…?
これ夢でしょ…?」
『日向っ』
チュッ
「っ…」
どこか切ないキスは涙の味がした
『これからもずっと大好きだよ、付き合ってくれてありがとう。
じゃあ僕はもう行くね…、側にいれなくてごめん…さよなら。』
「ま、待って…!行かないで…」
―――――――