第10章 兄弟
今日は俺の退院日。
まだ傷は残っていて、松葉杖が必要だが、前よりはだいぶ良くなった筈だ。
そもそも、医者から意識があることすら奇跡と呼ばれた位だしな。
ふふっ、まぁ良い。
兄弟の異常も、俺が目覚めてからパタリと収まったと、兄貴から聞いた。
それから、俺も。
ありがとうな、『俺』。
「カラ松兄さん遅い!」
「いや松葉杖だからね!?」
「ヘヘッ、まぁ良いじゃねーの?」
「マッスルマッスルー!ハッスルハッスルー!」
「さっさとこいクソ松」
「今行くぜブラザー!」
いつもと変わらぬ日常。
取り戻した日常。
この物語は、ハッピーエンドだ。
俺達は、
『六人で、1つなのだから!』