【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合
第6章 本当に欲しいモノを逃すのは男の恥
「さっきの、って?」
「俺が、大丈夫じゃない、って」
「こんなとこ、おまえ独りで歩いてるの考えただけで俺の気持ちが大丈夫じゃない」
「………」
「……ほら、手」
「え……?」
すっと伸びた腕の先……手のひらがヒラヒラっと動く。
誘うように。
「……手、つなぐの初めて、かも」
そっと京治の手を握る。
「そんなことないだろ。小さい頃はよく転んだり迷子になったりして泣いてるおまえの手を引いておばさんのところまで連れてった」
「そ、そういう昔すぎることじゃなくてっ……!」
「あの頃から、俺はおまえのことばっかり考えてた」
「………」
私も、そう。
小さい頃から、京治のことばっかり考えてた。
「……ありがと、京治」
「別に、何もしてないけど?」
「そうじゃなくて……」
幼なじみでいてくれて。
いつも一緒にいてくれて。
それから……好きになってくれて。