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【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合

第5章 本当の気持ちは森の中に隠せ



森林高校近くの公園に着いたのは、丁度夕焼けが終わって薄暗くなってくる頃。

『お友達からでいいなら』

木兎先輩にそう返事したけど、やっぱりムリ。

今ムリなら、きっと好きになることはない。

ずっと京治を好きだった自分の直感。

だったら、友達から始めるなんて悪い。

『話があるので会えませんか』

一昨日、木兎先輩にLINEすると、

『合宿で森然にいるから来れる?』

森然にいることはわかってた。

今が合宿期間中で、京治が来てることも。

だから、今日を私から指定した。

「ごめんっ、最後の練習試合が長引いて……すげぇ待たせた!」

息を切らしてきた木兎さんは、ユニフォームの上にジャージの上着を羽織っただけ。

まだ汗が身体を覆ってるのがわかる。

「すいません、こんなところまで押しかけて来て……木兎さん忙しいのに」

「ぜんっぜん忙しくないから! もう超ヒマだから」

ニカっと笑う顔に、一瞬自分の心が戸惑う。

いい人なのに。

断って傷つけていいの?

「あの……」

「あ、これ、飲む?」

ジャージの上着のポケットから出てきたのは、白い缶と赤茶色の缶。

「どっちがいい?」

冷やし甘酒と冷やししるこ。

どうしてこの組み合わせ?

「あ、甘いの嫌い? 試合後で自分が甘いの飲みたかったから、どっちも甘いんだけど」

両方甘いけど、それの何が悪い。

自分のその時の気持ちに素直に従う人だ、この人。

悪びれない。

媚びない。

でもそれでこの人はいい。

そう思わせる力みたいなのがある、木兎先輩には。

「じゃあ、こっち、いいですか?」

白い缶を受け取ろうとすると、木兎さんの眉が、ちょっとだけきゅっと寄った。

悲しそうに。

木兎さん、甘酒が飲みたいんだ。

「あ、やっぱりこっちにします」

おしるこの缶を手にすると、木兎さんの顔が緊張が解けたようにほっとするのがわかった。

本当にわかりやすい。

こういう人を好きになれたら、どんなに楽だろう。

「で、話ってなに?」



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