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【 銀魂 】徒然なる日々なれど…

第24章 徒然なる日々なれど




天音side…


銀さんはしばらく私の腕を引き続け歩いていた。銀さんの早足に着いていくのがやっとの私は声すらも出せずにいた。歩いている間に背後から私の息が切れる声が聞こえたのか急に立ち止まり、気付けば万事屋の前まで辿りついていた。


銀時「わ、悪ぃ。大丈夫か? 」


『なんとか……いい運動になりましたよ。』


息を切らしながら笑ってそう言う銀さんを銀時は屋外だから等と気にせず私を自分に抱き寄せた。


銀時「すまねぇ。ついカッとなっちまった。」


『大丈夫ですよ。』


銀時「何が大丈夫なんだよ、息切れてんだろうが。」


私は抱き締められている間も肩を上下に揺らしていた。私達の状況を通りすがりの人達は足の早さを緩め眺めている中、私#と銀さんは完全に二人の世界に入っていた。


銀時「……大体お前が悪いんだよ。アイツらの話に乗るから。」


『そんなの本当に行くわけないじゃないですか。』


銀時「行くって言ったって行かしてやんねー。」


『私の好きな人はこれからも銀さんだけですよ。』


他の人に気移りなんてしない。私が銀さんに言った言葉は紛れも無く事実だった。生きている限り私が思いを寄せるのは銀さんだけ。背中の傷が何よりの証拠だった。


銀時「絶対離してやんねーから。後悔すんなよ。」


『銀さんこそ。』


そう言って私達は人目も気にせず唇を寄せようとしたその時だった。


お登勢「ちょいとアンタ達、いちゃつくなら家に入ってからにしな。」


銀時「うおあっ!!ババァ!!何だよ驚かせんじゃねぇ!!」


お登勢「驚かせるも何も、ここは私の店の前だってんだ。どいたどいた!…天音、こんな奴だけどよろしく頼んだよ。」


『は、はい!こちらこそ!!』




結局この時代に来た理由何て分からなかった。私がここに来た理由も何も分かりやしない。

でも銀さんや皆に出逢えた。

これからもずっと、こんな何気ない日々を大切に生きて行きたい。

私の目の前に映る世界はとても明るいもの。

お父さん、お母さん、私は今すっごく幸せです。




徒然なる日々なれど…【完】


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