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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第1章 嵐がハワイに上陸


相葉視点

 空港の出口から出てくる大ちゃんを見つけた。

「大ちゃんだ!!」
真っ直ぐ車の窓に顔を寄せる。

(よかった!
 ホントよかった…
 五人で!コンサートできる…)

N「手ぶらで来ましたね…」
 カズがそっと肩を触って、ドアの取っ手の方に移動していく。


飛行機の中で、ずっと…

 (大ちゃんが来なかったら…
  コンサートどうなるの…かなぁ
  五人じゃなきゃ、ダメなのに…)

って考えながら、スタッフさんたちと話していた。

ドンヨリした気持ちを無理に明るくするのは、もう慣れた。

(ちゃんと笑っていたか、心配…だけど…)


日本を出る前に、
 N『もし、何か言われたら
   「少し緊張してるかなぁ」って言え
   相葉さんなら、それで万事うまくいく』


(策士二宮の命令は絶対…でもよかった。

 一人だったら立ち止ってたかも…)


 真っ直ぐ車に近づいてくる大ちゃん。

N「やっと来ましたね…早くどうぞ…」
 ニノが車のスライドを少し開けて声を掛ける。


 大ちゃんは無言で中に入ってきた。


(どうしよう。なんか言わなきゃ…)
「一人で大丈夫だった?」
恐る恐る声を掛けてみた。


O「ぅん…大丈夫…」
 小さく返事をした大ちゃん。


(よかった…返事してくれた…
 ホッとして涙が出そう…)

流れないように顔を擦る。

M「煮詰まってるの?」
 松潤が心配そうに声をかけている。

O「うん…」
 下を向く大ちゃん。

(『昨日は、ごめんね…』って言いたい…
 でも、策士二宮から作戦命令が出てる…)


 N『潤くんも翔さんも個人の仕事が控えている。
   落ち着くまではマー君は黙ってて…』

(ごめんね。松潤…何も言えないよ…)


M「じゃ、絵の事は置いといて!コンサートに集中しよう!!
  良いもの出来そうなんだ!」
 松潤が、笑顔で言う。

N「手ごたえを感じてるんですね?」


M「うん!すごく!下見した時から、イメージ沸きまくり!!」
 松潤が輝いている。

 カズが嬉しそうな目で松潤を見ている。

(カズは本当にみんなの事、ちゃんと…見てるんだなぁ)
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