第2章 天使の正体（忍足侑士＊夢）完結

「侑士も大変だな…」

岳人が哀れみを込めて言った。

「毎朝あれや…
ホンマ何とかして欲しいわ。」　

「黙ってりゃ～
ｲｲ女なのになぁ勿体ね～」

「いくら言うても
黙らへんから困ってるんや」

「ガツンっと言ってやれよ！侑士～」

岳人め…他人事や思て。
簡単に言わんといてくれ
下手に刺激したら…

『ガツンとってどんな
感じや？ん？向日くん？』

「あ？侑士～そりゃ～あれだろ？
モウちっと女らしくしねーと
嫁にいけねーぞ！とか～？」

そうそう…。って。
おぃ…今の質問したん俺ちゃうぞ？

『オモロイ事言うなぁ向日？
誰が嫁き遅れるって？
自分婿さんになられへんように
してまうよ❤︎』

「え…？げっ！布施！？」

『予鈴鳴んで？早く自分のクラス
帰った方が身のためちゃうか？』

「侑士じゃあな！」

岳人は猛ダッシュで
教室を飛び出していった

『そない必死に逃げんでも…
冗談やんか…
それにｳﾁは侑士に嫁に
もろうて貰うからエェんですぅ❤︎
なぁ？』

「…ん？なんで俺が
貰わなアカンねん！」

絶対イヤや！ありえへん！　

『……』　

あれ？無言？もしかして
傷付けたか？

「いや…布施さん…
あんなぁ…」

『侑士って婿養子志望なん？』

違うやろ。チョットでも不安に
なった俺はなんやったんや…。
ここに詐欺師いてますよ…

「付き合っとれんわ！」　

席に戻ると携帯が震えた

照れ屋な侑士も好きやで❤︎
婿にもろたげる（≧∇≦）

おぃおぃ…頭痛いわ…
でも無視したら後が怖いしな…
適当に返信…っと

はいはい。
そりゃ嬉しいな～おおきに～

俺から返信きた携帯みて
ニコニコしてる布施さん。
ホンマ黙っといたら
可愛エェのに…勿体なぁ…

布施さんは一日中
こんな感じで俺の周りを
ﾁｮﾛﾁｮﾛしてる。