• テキストサイズ

Starlight Kiss【気象系BL小説】

第16章 Forever Love


ー翔sideー


「舞ありがとう」


舞「大丈夫」


舞に手伝ってもらい、雅紀の身体を拭く。


舞「まー君、肩に痣あったんだね。知らなかった」


「生まれつきなんだって。『気に入ってんだ』って言ってた」


舞「まー君らしいね」


「『おしゃれでしょ』とか言っててさ。痣がおしゃれって意味分かんないよな」


舞「ふふっ」


拭き終わるとパジャマボタンを止める。


「よし、終わった」


舞「ちょっとトイレ行って来るね」


そう言って舞は病室を出て行く。





上半身を拭くのが毎日の俺の日課。


松葉杖で歩ける様になった俺は直ぐに退院出来たけど…ここには毎日朝から夜まで通っていた。


雅紀は…相変わらず状態は変わらない。
傷は回復に向かってるけど…状態は変わらない。


「雅紀…」


何年掛かっても…雅紀が元気になる事信じてる。
目が覚めるその日まで諦めない。


「でも…早く起きないと…浮気するよ」


雅紀の手を取り、握った。


「早く…起きて。起きて…キスして…抱き締めてよ。でないと…心折れるよ」


駄目だ…また泣きそうになる。


「雅紀…」


そのまま雅紀の身体にしがみつく。


「雅紀…雅紀…」


「愛してる…愛してる…」


雅紀「………」


「………え?」


身体を起こし、雅紀を見つめる。


今…動いた?


「雅紀…?」


すると…ずっと閉じられていた瞳が…ゆっくりと開かれる。


「………」


雅紀「………しょ…」


「………ま…さ…」


その瞳が…真っ直ぐに俺を捉える。


雅紀「しょ、う…」


「………雅紀…!雅紀!!」


舞「まー君!?」


戻って来た舞が入口で口を押さえる。


舞「せ、先生呼んで来る!!」


そしてまた部屋を出て行った。


「雅紀…!」


雅紀「………戻った…」


優しい瞳が…ゆっくりと下がる。


「良かった…雅紀…」


顔を涙で濡らしながら…握り締めたその手に俺は何度もキスした。
/ 302ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp