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ある一週間のこと

第1章 一日目




僕は他人から見ると、結構特殊な分類に入るんじゃないかと思う。よく「普通はない」とか「みんな普通」とか聞くけど、やっぱり「特殊」や「特別」って存在すると思うんだよね。僕は特にそうだけど。
別にナルシストではないんだけれど、僕は人から見たら随分変わっていると思う。あくまでも、「人」から見た場合だけど。


「ねーねー、お兄さんちょっと遊んでかなーい?」

「えっ……い、いや……」

「ちょっとだけだってばー」

「あの……ぼ、僕は……」


僕の腕に何のためらいもなく腕を絡ませて、かなり密着している10代後半と思われる女の子とその取り巻きの少女たち。全員化粧と香水がきついが、それよりもその服装が大胆すぎる。布薄い! いくら春に近づいたとは言え、まだ冷たい風が吹いているというのに、この子達の服装は薄すぎるって! しかも凄く露出度が高い。フリルのついたミニスカートはちょっと強めの風が吹けば、あっという間にめくれてしまいそうな丈だ。正直に言って、目のやり場に困る。

これが逆ナンというやつなのだろうか。結構迫ってくるんだね……。
追いつかない思考でぼんやりと思うが、なんの解決にもならない。周りの人間たちが好奇と軽蔑のまなざしでこちらを見てくるが、見るだけじゃなくて助けてほしい!


「ちょっとだけだから、ね?」

「あっ、いたいたー!」

「?」


僕達を不躾に見ていた人々をかき分けるようにしてぴょこっと顔を見せたのは、僕のよく知っている女の子。
ゆったりとカールした長い髪を綺麗に一つにまとめたミリィちゃんは、僕の姿を見て安心したように表情をほころばせた。服装はシンプルだが、真っ白な肌とぱっちり開いた瞳によく合っている。
や、やっと来てくれた……。



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