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Side by Side  【気象系BL小説】

第17章  Afterward 〜ネコとくま〜


もう深夜といっていい時間。

楽屋代わりに使っていた

幕張のホテルを出て、翔くんと二人、

チーフマネの運転する車で

家に向かう。


東関道から首都高を使って

都心を抜け、

家に着いたころには

月も大分傾いていた。


二人で「ただいま」「おかえり」

って小さい声で言いながら家に入る。


暗かった家に明かりが灯る。


なんかそれだけで

あったかい気持ちになる。


「翔くん、お疲れさま。

 とりあえずシャワー浴びてきたら?」


「智くんは?」


「ホテルで本番後に浴びてきたから

 大丈夫」


「そっかぁ。

 じゃ、浴びてくるね。

 疲れてるでしょ?

 先に寝てていいよ?」


「大丈夫…待ってる」


翔くんがあっちこっちに

挨拶してる間に僕は

前室代わりに使わせてもらった

ホテルでシャワーを浴びてきてた。


ここ何年か、夏と冬に

幕張で行われる特番。

事務所からかなりの数のグループが

出演することや幕張メッセ内に

用意できる楽屋に限りがあるため、

メッセ近くのホテルの上層階を

事務所が丸ごと押さえて

前室代わりにするようになった。

ホテル側も既に何度も

利用していることもあり、

出入りは裏口を使えるようにしてくれて

混乱もなく、安心して番組に臨めた。
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