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Side by Side  【気象系BL小説】

第10章 Dream of dream


「…つまり夢の中で夢をみてたの?」

「そうみたい…」

「疲れてるの?」

「それはないと…思う」


やり取りの間にまーくんの目線が

枕元に移動する。


「もしかして…これのせい?」


まーくんの手にあるのは…カード。


「…多分、それです」


わくわく学校の授業のネタの一つ。

香り付きのカード。

これで《見たい夢を見れるか?》

という実験をやる予定で…。

で、自分自身で実験したんだ。

もちろん、メンバーは企画を知っている。


「実験は成功なの?」

「うーんどうだろう?」


曖昧な答えをする俺。

まーくんがにやけた顔をして俺を見る。


「ふーん、そんなにおれの夢、

 見たかったんだ?」

「んなわけ…っ!」


反論しようとした口が塞がれる。

そのまま深いキスに突入した…

ところで扉の外から声がかかる。


「雅?まだ和、起きないの?」


智さんの声。


「大ちゃん、大丈夫、

 起こしたからすぐ行くよ?」


なんでもない声のまーくん。


「出演料…ね?

 のこりは夜にでももらうね?」

下手なウィンクをしながら、

エロい笑い方をして部屋を出る。

階下から聞こえる声。

想像して赤面した俺。


聞こえてくるまーくんの

ボリュームを馬鹿にした声。

さっきの話をしようとしてる?

慌てて階下に降りる俺。


「あいばか!

 なに言いふらしてるんだよ!」

「だってかわいいじゃん」


悪びれない態度のまーくん。

ちぇっ…まぁいいや。

夢の中のかわいいまーくんに免じて

許してやろう。
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