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Side by Side  【気象系BL小説】

第5章 幸せのカタチ


「もしさ、翔くんが前に言ってたみたいに

 【嵐】が続いてなかったら…」


矢継ぎ早に言う貴方。


「ちょっ、どうしたの?智くん?

 なんかあったの?」


かぶせ気味に聞く俺。


「ううん、別に…なにもないよ…」


「嘘、なんかあったでしょ?」


伊達に長い付き合いじゃない、

何かが貴方を不安にさせてるのはわかる。

何があったか最近の出来事に

思いを巡らす。

…?

…あれか?


「もしかしてさ、潤の報道が原因?」


先日あった潤の結婚報道。


「あんなのデマだって

 わかってるでしょ?」


報道に身を置く者の端くれとしては

誠に遺憾だけどこの業界、

そんな話は掃いて捨てるほどある。


「わかってるよ…

 そんなの…でもさぁ…」


拗ねたようにいう貴方。

目線は相変わらず画面のままだけど…

もはや内容なんて二の次でしょ?


「でも…考えちゃうよ…

 だってそういう歳だよ?僕たち」


「年齢で結婚するわけじゃ

 ないでしょうよ?」


「でも考えない?

 もしもあの時、

 ハワイに行かなければ…って

 もしもあの時、

 【嵐】に見切りをつけてれば…って

 もしもあの時、僕が…」


それ以上聴きたくないから

抱きしめて口をふさぐ。

ありもしない【もしも】を

想像して泣くぐらいなら

考えなきゃいいのに…。

ってそれが出来れば自分を

ここまで追い詰めないよね?
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