第2章 愛シカタ
入るとそこは、3・4人部屋のサイズ。
そのサイズならうるさくならないように防音ということを聞いたことがある。
まだ意味がわからない私を見て薄く笑う彼。
逃げようと視線を動かす。
だが生憎、彼が鍵を持っている。
「 ……何するんですか 」
睨んで私が聞くと彼は近づいてきて腰と後頭部に手を添えると耳許でそっと。そっとだ。
「 知りたい ? 」
と低く囁いた。
ピクリと耳が強ばるような感覚。
とりあえず、逃げたい。
助けて、ぽつり零す。
" そのサイズならうるさくならないように防音ということを聞いたことがある "
思い出して、届かいかも知れないが声を張り上げてもう一度言おうとした。
口が動かない。恐怖で目を閉じているから何が何だかわからない。
「 っ …… ふ …… 」
唇から何かが離れる感触。
そうか。こいつは私の初めてを奪ったのか。
そうか……