第1章 マスカレード from voice
*Satoshi side*
「さーとーし。」
「うわっ!びっくりした…。」
今日の仕事終わり。
帰ろうとしたら翔くんに
声をかけられ…。
「今日は智くんの
誕生日でしょ?
愛しのダーリンの誕生日を
祝わない奥さんが
いるわけないでしょ。」
そ、そう…。
「な、なんか
夫婦っぽくなってない?」
「ちょっとおふざけが
すぎたかな?
ま、いいから。
今日は俺の
言うとおりになれっ!」
そう言うと、翔くんは
俺の手を引いて楽屋を出た。
「リーダー、翔ちゃん!
ラブラブでねー♪」
相葉ーっ!
余計なこと言うんじゃないっ!
翔くんに手を引かれるまま、
エレベーターで1階におりて、
駐車場に。
乗せられたのは、
翔くんの車の助手席。
すっかり俺の家に送ってくれるのかと
思ってたら、
局を出てすぐ俺の家の方向と
逆に曲がった。
へ?
俺んちじゃないの?
そんな俺には目もくれず、
翔くんは迷うことなく
車を走らせていく。
…どこ行くの?