• テキストサイズ

いつも貴方がいた【気象系BL】

第17章 忘却



俺たちを、翔さんが
とびきっりの笑顔で迎える。

その笑顔に、俺は、
『覚悟を決めなきゃ...』と、
奥歯を噛み締めた。

櫻「一応退院祝?みんなにも
心配かけちゃったし、
出前取ったから食おーぜ!!」

リビングのテーブルには
高級そうな寿司が並んでいた。

(この雰囲気で、いつ切り出せるかな...)

俺以外の3人は、顔を見合わせた。

俺は、わざと明るく、

「すげー!!うまそう!!やった...
俺、寿司食べたかったんだよね~」

櫻「食べてよ、食べてよ~!」



俺ら5人は、それでも、和気あいあいと、
テーブルを囲み、缶ビールも開けた。

しばらくは、仕事のことなんかを、
何となく話して、その場を凌いでいた。


その合間にも、俺は翔さんの顔を
何度も見ていた。

変わらない笑顔、
鼻を触るクセ、
メンバーを見る優しい眼差し...

そのどれもが、変わってなくて、
本当に俺とのことを忘れているのか....
冗談だったんじゃないかって...


でも、俺の視線に気付いて
笑い返してくれるその顔は、やっぱり、
俺だけの翔さんではなかった。


そこにいきなりの本題をぶち込んだのは、
翔さん本人だった。
/ 597ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp