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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第13章 Childhood's end


二宮side


O:「体、大丈夫?」


理不尽に責める俺に智さんは
怒るどころか心配してくれる。

この人らしい優しさに、
淋しいと思った心が癒やされる。

明け方、目が覚めて隣に手を伸ばしても
手は空を切って…。

回りを見たら時々泊まる
客間に居たのが分かって…。

智さんの姿を探して部屋を出たら…
リビングのソファーに凭れて
丸まるように眠るこの人がいて…。

なにも掛けてなかったから
毛布だけ持ってきて掛けた。

起こしてベッド…も考えたけど、
普段からソファーで寝るのが
癖になってる人だから
起こして移動させるよりも
そのままの方がいい気がした。

毛布をかけた後、客間に戻るもの微妙で…。

目が覚めたのもあったから
そのままダイニングの椅子に座って
智さんを眺めながら
目覚めるのを待つことにした。

椅子に跨がり、背もたれに腕を預け
ソファーに目をやる。

眠る智さんの顔は穏やかで幸せそうで…
みてるこっちが癒やされる。

智さんの周りだけ
空気が違うと思うぐらいの穏やかさ。

そう、あの人周りは常にマイナスイオンと
心地よい日溜まりの暖かさがあるような
気がする。

ハワイでみた
モンキーポットの樹のように
凭れ掛かりたくなる
安心感と包容力があって…
だから甘えてしまう。

どれくらい彼を眺めていただろう?

その瞼が動く瞬間、
無意識に彼の近くへと体が動いた。

先に寝ちゃったことを
謝ろうと思ったのに…。
俺の口を衝いたのは智さんへの恨み言。

自分の天の邪鬼な性格が嫌になる。

それなのに…。

やっぱりこの人には敵わない。


「うん…平気、だと思う」


甘えるように頭を
智さんの肩にそっと載せる。
智さんの頭が俺の方に傾く。

二人して頭をくっつけたまま…。

なんかそれが心地よくて二人で
しばらくそのままぼーっとしてた。



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